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宮本です。
今回は"ペンタトニックでしかアドリブできない"という方のために"脱ペンタ"のためのアプローチ法を紹介したいと思います。
僕もアドリブの練習ををペンタトニックスケールから始めて途中から物足りなくなり徐々に色んなスケールを覚えていきましたが、そのプロセスの上で意識した考え方です。
ペンタトニックを拡張する
"脱ペンタ"のはずなのに何故と思うかもしれませんがペンタトニックを脱出する前に確認しましょう。
指板上のどこでもペンタトニックでアドリブできれば問題ありませんが、一番初めに覚えるであろうボックスポジションやそのオクターブ上のポジションばかりでアドリブしている状態であればその間のポジションでも同じようにアドリブできるようにしておく事をおすすめします。
今回の脱ペンタの手法はペンタの基礎がしっかりあればある程効果的になります。
各スケールをペンタトニック+αで覚える
例えばドリアンスケールを覚えたい場合、指板上の場所を全て把握していても音の使い方を意識せずに弾くとスケールを機械的に上下するだけになりがちなので"ペンタトニックに6thと9thの音を足す"のような考え方をします。
Aマイナーペンタニックを例にするとアドリブする時に使うボックスポジション(5~8フレットあたり)に、1弦7f、2弦7f、3弦4f、4弦4f、6弦7fを新たに足し、ペンタトニックの途中にこれらの音を通るように弾いたり、これらの音を強調する(長く伸ばしたり、フレーズの音にする)ようなアドリブの練習をします。
ペンタトニックに慣れていればペンタトニックだけで弾くという選択肢以外に比較的無理なくドリアンスケールを導入する事が可能になります。
慣れてくれば別のポジションでも同じように練習していくとペンタトニックと同じ感覚でドリアンスケールでアドリブが出来るようになるという仕組みです。
マイナーペンタであればドリアン、エオリアン(ナチュラルマイナー、マイナー)スケール
メジャーペンタであればミクソリディアン、イオニアン(メジャー)スケール
をこの方法で覚えておくと良いでしょう。
スケールを自由に使い分けられるように練習する
上記方法で新しいスケールに慣れてきたらそのスケールからペンタトニックに切り替えたりペンタトニックから他のスケールに切り替えられるように練習してみましょう。
ペンタトニックも様々なスケールの内の一つという事を忘れず、選択肢としていつでも切り替えられるようにしておくとアドリブの幅も広がります。
個人的見解ですが色んなスケールを使うアドリブ演奏でもここぞという時にペンタトニックのフレーズがでるとカッコ良く感じます。
好みや音楽性に応じてスケールを使い分けられるようになると良いでしょう。
ロック、フュージョン、ブルース、ファンクのようなコード一発に近いアドリブやR&B、ポップスのようなダイアトニックコードの多いコード進行のソロを弾く時は上記スケールのアドリブ法だけでも十分実用的と言えます。
今回は"脱ペンタ"についてのお話でしたが、ペンタトニックが他のスケールの基本になっています。
ペンタも継続して練習するとなお良いでしょう。